2009年02月27日

日系ブラジル人の残した文化

【安東つとむのWEB街風通信 3月号】

「派遣切り」が横行し、大企業の身勝手さで解雇になった人びとの悲惨な映像を年末年始からテレビはずっと流し続けてきた。

 そういう時代であることは間違いないし、すぐに忘れやすいわたしたちの記憶に、こんな時代を刻印させてくれていることに感謝している。

 たとえばそれは、群馬県の大泉町や浜松などで、大量の派遣切りにあった日系ブラジル人たちが、アパート代もこどもの教育費も払えなくて、ブラジルに帰って行くしかないという映像であったりすると

もう心を痛め、時には体を震わせて、この人たちはきっと、おじいさんたちの祖国である日本に絶望して帰ってしまうんだろうな、こんな思いをさせたやつは「国辱もの」だ、などと口走ってしまうことになる。

 そう思って、わたしとわたしの友人は、ブラジル移民のことに詳しい人に会って、自分たちはどんなことができるか聞こうとした。

正義感の強い年若い友人は、群馬県の大泉町という日系ブラジル人たちが多く住んでいる町まで行って、実情を見てきたほどである。

 しかし、わたしたちは、自分たちが何も知らなかったことを痛感することになった。

 現在、日本に住んでいる日系ブラジル人はどれくらいいるか。聞いてびっくり、32万人である!日本と戦前から深いわけありの関係にある在日コリアンでさえ約60万人といわれているが、あの地球の反対側の国から、32万人もの人が来ているとは本当に驚いた。

だって、わたし住んでいる街には、ブラジルの人なんていないぞ。
 
それもそのはず、日系ブラジル人たちは、ほとんど集中して住んでいる。群馬県の大泉町や浜松や、ほかのある町では社宅全部が日系ブラジル人ばかりということもある。そのどこも、大工場があるからだ。そしていま、大工場が次々に派遣切りをして、彼らの困難が始まった。

 しかし、と日系ブラジル社会に詳しいジャーナリスト・藤崎康夫さんは言った。

「日本の中小企業の工場は、好景気の時にはむしろ人が足りなくて倒産することがあった。だから、日本語ができて安い賃金で働いてくれる日系ブラジル人は、とても貴重な労働力だったのです」

 彼らが日本で大量に働きだしたのは、1980年代後半、つまりバブル時代である。ブラジルの日系人社会では、日本人移民のUターン現象が起きたほどである。

 問題は、そのUターンした国が、彼らをどう見ていたかということである。

たとえばヨーロッパでは、移民した人びとが故国にUターンしたら、彼らのこどもたちは何世代にわたってほぼ無条件に国籍が取れる。二重国籍もOKである。

 日本はどうか。日本人の父か母を持ちながら日本国籍を取れないで、言葉も知らない見たこともない国に強制退去させられるこどもたちのニュースが何度も流れるほど、この国は移民した人びとに冷たい。だから彼らは「棄民」だと感じるのだ。

 それでいて、人手不足になると、いわば調整弁的に日系人を雇用して、今回の大不況の時にはさっさと首を切る。もっとわたしたちは、移民していったかつての日本人たちのことを知らなければならない。

 それに、と数十年日系人を取材し続けた老ジャーナリストは続けた。「彼らの中には、かつて日本にあった文化や、礼儀が残っています。生け花も書道も盆踊りもみんなそのままのかたちで残っているのです」

 この話は、京都から流刑にされた貴族が残した文化や踊りが、孤島ゆえにそのままのかたちで残っているといわれる佐渡島のことを連想させられた。

 それに、よく「武士道」の精神に戻れという人がいるが、本当の武士道精神は、言葉だけ都合よく使うが武士道の気配すら感じられない彼らの中にではなく、日本が「棄民」した人びとの中に、実は残っているのかもしれない。

 これが、ようやく今ごろ日系ブラジル人社会の世界を知り始めた、わたしの感想である。
ラベル:国際
posted by フォーラム色川 at 18:00| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | コラム 安東つとむのWEB街風通信 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月24日

誰のためのGreen Capitalism?

【スタッフの独り言2/24】

昨日のNHKスペシャル 〜菜の花畑の笑顔と銃弾〜
を観て1年前に中村哲さんの講演会を聞きにいったことを思い出しました。

NHKスペシャル 〜菜の花畑の笑顔と銃弾〜
http://www.nhk.or.jp/special/onair/090223.html

中村哲さんの講演会に行きました
http://firokawa1996.seesaa.net/archives/20080213-1.html

私が講演会を聞きにいったときはまだ、伊藤さんは生きていたんだと思うとどうにも切なく、自分の非力さを感じてしまいました。

番組の中で彼のアフガニスタンでの農業支援に対する努力や人地域の人たちとの関わりを画いた背景にアメリカ軍の増援が伝えられていました。

アメリカ軍の増派政策によってアフガニスタンの人々の『よそ者』に対する警戒感や不信感が煽られる中で伊藤さんは命を落とすことになります。

オバマ大統領はGreed Capitalism(貪欲な資本主義)からGreen Capitalism(緑の資本主義)へと就任演説で唱えています。

それと同時にテロとの戦いの中心としてアフガニスタンへの派兵は強化するとも話しています。

オバマ大統領にとってGreen Capitalismを行うところは、アメリカ本土だけなのでしょうか?

伊藤さんや中村哲さんのように枯れた大地に緑を取り戻すことがテロ撲滅の活動だと私は思いますし本当の意味での【Green Capitalism】ではないのでしょうか?

オバマ大統領がするべきは軍の増強ではなく農業技術の支援や灌漑工事の技術者ではないのでしょか?

オバマ政権とチェンジしたというアメリカのアフガン政策に疑問を抱いた番組でした。
ラベル:政治
posted by フォーラム色川 at 18:36| 東京 🌁| Comment(2) | TrackBack(0) | コラム スタッフの独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月23日

1/30週刊金曜日トークライブレポート

【スタッフの独り言2/23】

今年最初の金曜日トークライブです。
昨年は、新編集委員の雨宮処凛さんの紹介も兼ねたものでしたが、今年も新編集委員の方が来られるだろうな〜と思っていましたら前半は中島岳志さん、後半からは宇都宮健児さんがいらっしゃっていました。

始まる前に成澤さんがオバマについて軽くジャブを叩きました。
曰く、オバマは前政権とシームレスだといっている(前政権とさかいがない)
イスラエルには防衛権がある(それならばパレスチナにもあるはず)
などオバマ政権への問題を投げかけられました。

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先週手島龍一さんの講演会を聞きにいって、成澤さんと手島さんのオバマ政権へのアプローチの違いを感じていい意味でバランスがとれたような気がします。

成澤さんのような形で権力に疑問を投げかける人もいないといけないんだな〜と手島さんの講演の後つくづく感じました。

さて、それはさておきいよいよメインのトークライブ
中島さんを中心という形になりましたが、一応ウィキペディアで調べていてなにかリベラルらしからぬ雰囲気がかもし出されていましたが、やはりそうで

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開口一番
“なぜ僕が金曜日の編集委員に呼ばれたのかわからない、僕は保守で西部邁を師事している”と発言したからびっくり。

さらに
“『正当な保守』は新自由主義を批判しないといけない”と言われて、またも森嶋道夫の著書『イギリスと日本』の一説を思い出しました。

その中ではイギリスでは保守もリベラルも国家の方向は『福祉国家』を目指している。その福祉国家への進め方が違うだけだ、と言われています。そう考えれば中島さんが保守が『新自由主義』を批判するというのは納得できる内容です。
(イギリスで古典的な保守を破壊したのは、サッチャー政権の保守党なわけですが)

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個人的に彼を知ったのは、『ビックイシュー』という雑誌のコラムだったわけでしてそのコラムからはあまり『保守』という空気が感じませんでした。

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中島さんたちが、北海道で『ビックイシュー』の販売活動をやったことで北海道のホームレスの可視化ができたこと(それまではその問題すら一般の方には気づかれなかったようです)が大きかったと話されていました。

また、現在の世論に関して警鐘もならしていました。
歴代首相の支持率のトップ5のうち3つが21世紀に入ってからのもので世論=感情になっているのではないのか?

小林よしひろ、小泉純一郎、松本人志、みのもんたなど言い切るキャラクターがもてはやされるようになって議論を許さない環境ができたのではないのか?

特に小泉純一郎の支持が80lを超えていた。
多くの左翼、リベラルという人も彼を支持する側に回ったことは理解して自省すべきだろう。おそらく左翼、リベラルは小泉のいう『小さな政府』=『小さな権力(権力の解体)』というまちがった幻想にとらわれたのではないのか?


個人的にも非常に反省する部分を感じたお話を聞かせていただきました。

佐藤優さんも含めて、こういった今までのリベラルの側にいなかった人たちとのコミュニケーションが本当に大事な時代なんだと改めてわかったトークライブでした。
ラベル:講演会
posted by フォーラム色川 at 18:15| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(1) | コラム スタッフの独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月20日

21日は講座です

★第26回 『現代史』を読む


 いま、この世界で何が起きているのか 
         派遣切りの実態と 超える道を求めて
 
 
日 時 2009年2月21日(土)午後1時半〜
 

会 場 武蔵野公会堂第2会議室 (開場午後1時)


(午前中は「『明治精神史』を読む 午前11時から)
ラベル:講座情報
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E.クラプトン

【スタッフの独り言2/20】

講座の勉強をしないといけないながらも、付き合い、会社の新企画などでいろいろと多忙でありました。

しかもそんな中で数年前に知り合った知人に『チケット余っているのでクラプトンに行かない?』と誘われついいってしまいました。

クラプトンタイトル.jpg

クラプトン会場.jpg

武道館には久しぶりに足を運びました。記憶ではジャイアント馬場が亡くなる前の全日のプロレスを観た以来ではないでしょうか?

『とにかく【音】が重い!』基本CMで流れているくらいの曲しか知らないわけでして、コンサートの基本がブルース調の楽曲が中心だったせいかただでさえ重い音が、まるで場末の酒場に来ている雰囲気をかもし出していました。
(会場にお酒を持ち込まなかったことを悔やみました)


さすがだな〜と思ったのは、ブルース調の音楽なので別に目新しいものも無かったのですが、クラプトンが弾くとやはりクラプトンワールドを築きあげて引き込まれたことでした。

なんでもそうですが、ライブに行くとやはりCDやTVではわからない『何か』を発見することができますね。

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ラベル:芸術探訪
posted by フォーラム色川 at 12:31| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | コラム スタッフの独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月16日

週刊金曜日Presents

週刊金曜日Presents
パ レ ス チ ナ を考える

昨年12月27日から23日間に及んだイスラエル軍のガザ攻撃で、
パレスチナ人の死者は1300人を超えた。悲惨な状況の原因を
さぐり、どうすべきかを問う。

【出演】近日発表

OPEN 18:00 / START 19:00
予約¥1,500/当日¥2,000(飲食代別)
ウェブ予約/電話予約受付中!
http://www.loft-prj.co.jp/lofta/reservation/
ラベル:講演会
posted by フォーラム色川 at 19:48| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | その他インフォーメーション(告知) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月12日

渋谷でバッタリ

先日JR渋谷駅の改札を出て、田園都市線に向かって歩きだしたら【借金王】ことフォーラム会員の小島虎之介社長(名刺だと介、HPだと助)と偶然出くわしました。

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フォーラムと10年以上お付き合いされている方ですと覚えていらっしゃるかもしれませんが(というよりは忘れられないでしょう)、10年ほど前にフォーラムで企画していました【バブル時代研究会】でいろいろとお世話になった人物です。

現在も【借金3000億円】かかえながら(おそらく)も、借金苦に悩んでいる人たちの身の上相談など継続して行っていると話していました。

こういう世相の暗いときに小島社長の話はとにかくパワフルで前向きになります。
お話をしていただける機会をつくれればなぁ〜と個人的には考えています。
ラベル:雑談
posted by フォーラム色川 at 18:39| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | つれづれに。。。。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月10日

『九条の会』のアピールを広げる科学者・研究者の会 「発 足 4 周 年 記 念 の 集 い」

日時  2009年3月8日(日)  開場 12:30, 開会 13:00   終了 17:00(予定)
会場  明治大学駿河台キャンパス リバテイ-タワ- 1階 1011教室
   東京都千代田区神田駿河台1-1
  (JR御茶ノ水駅・御茶ノ水橋側出口より3分)

第1部 13:00〜14:50
 ・開会・歌 (13:00〜)
 ・記念講演(13:20〜)
     講演 益川敏英さん( 京都産業大学教授・物理学)    

「人類に役立つ科学の発展と平和の確立を願って」

第2部 15:00〜17:00
 ・事務局報告・各分野の運動の報告と交流
 ・これからの運動の進め方について討論など
交流・懇親会 17:30〜
 会 場:  明治大学(駿河台)リバテイ-タワ- 23階
 参加費:  3000円 (学生・院生 1000円)

連絡先 :『九条の会』のアピールを広げる科学者・研究者の会(九条科学者の会)
      〒113-0034 東京都文京区湯島1-9-15茶州ビル901 ;FAX/TEL 03−3811−8320

9条科学者の会HP
http://www.9-jo-kagaku.jp/
ラベル:講演会
posted by フォーラム色川 at 18:03| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | その他インフォーメーション(告知) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

動き始めました

【スタッフの独り言2/10】

昨日、昼食を食べて歩いていますと、京品ホテルの前で従業員の方々がパフォーマンスをしていました。

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自主営業ができなくなったとはいえ『京品ホテル』の建物は現存しています。閉鎖されているとはいえやはりホテルは街の【シンボル】【モニュメント】として存在しています。

その前でのパフォーマンスはやはり、通りすぎる人たちの視線を集めていました。

京品チラシ0209.jpg

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強制執行されたといってもまだまだやる気だと感じました。自主営業で培った従業員さんたちの活動に関心を持っていきたいと思います。
ラベル:経済 社会
posted by フォーラム色川 at 12:31| 東京 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | コラム スタッフの独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月09日

『坂の上の雲』の街・松山

【安東つとむのWEB街風通信】(ひさしぶり)

 松山は不思議な街だ。これまで4度訪れたが、そのたびに印象が違うのだ。
 わたしの父は、はるか昔、旧制の松山中学に通ったそうだ。だが、父からは松山の印象を聞いた記憶がない。

ただ、ここでの体験を背景に書いた『坊っちゃん』はすすめられて読んだ記憶がある。それぐらいしか、松山とのかかわりはなかった。




 初めて行ったとき、誰でも訪れる「漱石も通った温泉」道後温泉に行ったことしか覚えていない。

 2回目の印象はもっとひどい。ただひたすら平坦で大きな街。明るくて静かで、昼日中にも人通りが少ない街。それが印象だった。

 3回目に初めて、子規記念館に行った。漱石と子規の交友の緊密さを描いた展示を見て、初めて松山に人の息吹のようなものを感じた。

 その程度だから、松山について、人に紹介するような評価などなかった。あの漱石だって、『坊っちゃん』では、松山の人びとにけっこう厳しい評価をしていた。
 
でも、よく考えれば、そんな書き方をされているのに、松山の人びとは優しい。

わずか1年しか滞在しなかった漱石の旧跡を顕彰するだけではなく、いわばボロクソにいわれたはずの『坊っちゃん』を記念する文学賞までつくりあげた。

それも「青春文学賞」である。いまそれは、全国の小説志望のわかものの間では評判の文学賞となっている。松山の人びとは懐が広い。
 
昨年4月には、「坂の上の雲ミュージアム」を開館した。いまこんな時期に、
新しいミュージアムをつくるのは、どこも財政的な問題をかかえる地方自治体では、きわめて珍しい。
 
しかし、建築家・安藤忠雄の設計によるこのミュージアムは、市民たちから愛
されている。というより、市民を積極的に参加させて、ともにつくっていこうという姿勢を強く感じさせる。

 「坂の上の雲」をイメージして、ゆるやかなスロープが3階展示室まで続いているが、たとえば今なら、「『坂の上の雲』1000人のメッセージ展」と名づけて、この小説を受けとめた市民のメッセージや、小説をイメージした芸術家のオブジェ作品などが並んで、目を楽しませている。



 
つまり、『坂の上の雲』をみんなのテーマにして、市民みんなでこの作品を愛
でて、作品ににじんでいるテーマをさらに深め、紡ぎ出していこうという姿勢が強く感じられる。
 
『坂の上の雲』は司馬遼太郎が生前映画化・ドラマ化を断ったエピソードがあ
る。日露戦争勝利を強調しすぎて好戦的ととられるのを司馬は嫌ったのだろう。

だから、松山市はこのミュージアムをつくるとき、そのようなイメージとなるのを避けて、むしろ平和の意義がにじみ出すような市民参加型をすすめているようだ。

2回目に行った道後温泉も、もっと歴史を感じさせて味わい深かったし、松山の印象はずいぶん変わった。
 
いや違うのだ。本当は、その姿を、わたしがとらえることが出来なかったということなのだ。変わったのは、こちらの方なのだ。いくつになっても、恥ずかしいと思うことはあるものだ。
ラベル:歴史
posted by フォーラム色川 at 18:08| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(2) | コラム 安東つとむのWEB街風通信 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月06日

講座「現代史を読む」第26回・第27回のご案内

2009年現代史講座は2月21日・3月7日に連続開催!

★第26回 2月21日(土)
 いま、この世界で何が起きているのか 
         派遣切りの実態と 超える道を求めて
 
 日 時 2009年2月21日(土)午後1時半〜
 会 場 武蔵野公会堂第2会議室 (開場午後1時)
(午前中は「『明治精神史』を読む 午前11時から)

★第27回 3月7日(土)
 「若者が主役だったころ」と私たちの時代
  〜色川大吉先生と戦後史(その1)

 
日 時 2009年3月7日(土)午後1時半〜
 会 場 武蔵野公会堂第1会議室 (開場午後1時半)
(午前中は「『明治精神史』を読む 午前11時から)
 
 2009年は波乱のスタートでした。この1ヶ月以上、私たちは毎日のように、トヨタが何千人、キャノンが何千人、ホンダが何千人といった派遣社員切り、さらには正規社員のリストラの記事を目にしてきました。ほぼどの企業も減産・減収で、経済大不況の底がまだ見えないという状況です。

 しかしそれでも、企業側のペースのまま翻弄されるばかりではなく、派遣社員たちを支援する個人加入のユニオンや、NPO法人などの人々による救済の活動が社会的にも大きく取り上げられて、政府がみて見ぬふりをできない事態を作り出しています。

時代はけっして、後退しているだけではありません。

 それに今は、折り紙付きの右寄り雑誌が「リベラルからの逆襲を許すな」と特集を組むような時代にもなりつつあります。私たちフォーラム色川も大テーマとしてきた「憲法の改悪を許さない」という活動も、9条の会の分厚い活動の成果もあって、いまは安部内閣時代の危機的状況をとりあえず超えてきたようです。

 しかし、史上最高といわれる内部保留金を持ちながら、企業は当面の減収対策に労働者の首切りで対応する方針を変えようとはしていません。

その結果が、外国人労働者を含む大量の派遣社員の犠牲です。
 
 現代史講座は、昨年暮れには「京品ホテル」を自主運営をしているユニオンの話を聞きました。

 残念ながら、この1月に強制執行されて自主運営は終わりましたが、そこには新しい可能性が感じられました。
 
 では、派遣切りの問題には可能性はないのか、いったいどんな実態なのか。

 それをリアルにレポートし、問題解決の道を考えてみたいと思います。ブラジル人の大量首切りという、国際社会からのちのちまで長く非難されるような「国辱的」問題、キャノンの許し難い露骨な派遣切り、世界一の自動車産業トヨタの首切り。そしてその一方で、国有財産の私物化をはかろうとするオリックス。

これら後世の歴史に残るような現代的問題を、2月21日(土)に取り上げていこうと思います。

★講座「色川大吉を読む」と「現代史を読む」を結んだ講座
 〈色川大吉は戦後史をどう生きたか〉第1回
 「若者が主役だったころ」と私たちの時代 
 3月7日(土)午後1時半〜 武蔵野公会堂第1会議室

 数年前にいったん中断していた講座「色川大吉を読む」と、私たちがいま生きている現代を考察する講座「現代史を読む」の2つの講座を結んで、新たに「色川大吉は現代史をどう生きたか」をテーマに開催します。
 
第1回は、「『若者が主役だったころ』と私たちの時代」。60年安保闘争の激動の中、どのような思想的・精神的営為の中から、戦後史に残る名著『明治精神史』は生まれたか。

また、大ベストセラーになった『近代国家の出発』はどのように生み出されたか。それを、色川先生が生きた時代をよみがえらせつつ、迫っていくという方法をとりたいと思います。

それはまた、私たちがまさに生きた時代につながるものでもあります。
 
いま現在、色川先生は『若者が主役だったころ』の続編、「昭和自分史」でいえば第4巻にあたる本(昭和の終焉)を書いていらっしゃいます。

その本の時代はまさに「私たちの時代」です。1982年の「自由民権100周年記念大集会」、と1984年の「秩父事件100周年記念イベント」は、「フォーラム色川」の核である「色川ゼミナール」のメンバー数十人が参加し、担った活動でした。

 さらに、水俣、日本はこれでいいのか市民連合など、昭和天皇の死とベルリンの壁崩壊で終わる一つの時代は、私たちにとっても、意味深い時代でした。
 
 この講座は、色川大吉先生の生きた時代、さまざまな活動の成果の時代、名著が生み出された時代であるとともに、多くの人には「われらが時代」でもありました。

 それをみなさんでたどりましょう。ぜひ多くの方のご参加をお待ちしています。
(講座「現代史を読む」はいずれも資料代500円。 
         「『明治精神史』を 読む」は資料代300円)

★今後のスケジュール
 2009年4月4日(土) 武蔵野公会堂会議室 
 「現代史を読む」 第28回 

2009年5月16日(土)  武蔵野公会堂第1会議室
 「司馬遼太郎の本当のかたち」 第9回 『坂の上の雲』5巻〜8巻
 「文学から見た現代史」 第5回 桐野夏生『OUT』 

★フォーラム色川へのお問い合わせ
 お手紙・メールまたは電話にて
  090−4914−4597(安東)または
090−5770−7707(伊藤)まで
ラベル:講座情報
posted by フォーラム色川 at 18:16| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | フォーラムインフォメーション(告知) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

速報! 色川先生講演会 5月31日(日)に開催!

【フォーラムデイズ2009.2】(1)

色川先生講演会
(会場未定・決定次第発表)
 フォーラム色川では、今年も色川大吉先生講演会を開催します。
 
今年のテーマは、先生がいま執筆中の昭和自分史第4部・昭和の終焉の時代となるでしょう。

もちろん先生のことですから、イスラエルに無惨に破壊・殺戮されたパレスチナのガザ地区の問題などの現代の問題にも触れられるでしょう。

なにより、今年は選挙の年ですから、そのときまさに「自民党政権の崩壊」という時代の転換点にいるかもしれません。楽しみな講演会になると思います。

 色川大吉先生は現在、「昭和の終焉」(仮題)を執筆中です。

 自由民権100周年、水俣への取り組み、日本はこれでいいのか市民連合、そして昭和天皇の死と自粛、ベルリンの壁崩壊と米ソ冷戦の終焉など、70年代から80年代は激動と爛熟、そしてひとつの時代の終焉がすべての人々のこころに刻まれた時代でした。

 それを1冊の本にするのは、ものすごい困難な仕事ではないかと思います。その渦中に、色川先生から直接お話を聞き、私たちの反応を見ながら、また執筆に取り組むというのが、この講演会のもう一つの意義であると思います。

 つまり、昭和自分史を私たちもともに振り返って創っているのです。
 全国の会員のみなさん。ぜひこの機会に、色川先生と直接交流するために集まってください。

講演会は午後になるでしょうから、午前中には、フォーラム色川総会も準備します。もしこの日が選挙の投票日になっていたら、投票できる時間帯を考えて開催します。

ぜひ多数の方のご参加をお待ちしています。

色川先生側面.jpg
※写真は昨年の講演会のものです

ラベル:色川大吉
posted by フォーラム色川 at 12:31| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 色川大吉先生インフォメーション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月04日

益川敏英教授

【スタッフの独り言2/4】

ノーベル賞を受賞したあたりに益川教授の言動について賛同の文章を書こうかと思っていたのですが、メディアの悪口になってしまうし、はしゃいでいる人たちに冷や水をかけるのも大人げないなと思い書きそびれていました。

「大してうれしくない」=時折笑みも−ノーベル賞受賞決定に益川さん・京都
http://www.jiji.com/jc/zc?k=200810/2008100800016


しかし1/31の朝日新聞の記事を見て、遅きに帰しましたが書く意欲を沸き立てる内容だったのでパソコンに向かっています。

受賞決定当初から『(受賞は)大してうれしくない』『36年前の過去の仕事ですから』(ウィキペディアより)とメディアに挑発的な発言を行っていて“久しぶりに科学者の中に、まっとうなことをいう人がでたな〜(つぶされなきゃいいけど)”などと思っていました。

本当にまっとうですよ、益川教授の発言は。
ノーベル賞の受賞に喜ぶのは人として当たり前だし、メディアが飛びつくのは当然と言えば当然なのですが、この仕事は【過去の業績】でしかない(すごい偉大な業績ですよ)。

『近年受賞者が多数でているからといって、現在の日本の科学の現状が万万歳ということにならない』

むしろ本当に重要なのは数十年後に偉大な業績になるであろう研究の現状や、未来に向けた科学教育の現状を伝えてもらわなければいけないのに、特にTVメディアの【お祭り騒ぎ】には知的なことを放映しているはずなのに少しもインテリジャンスな感じを受けなかったです。

まあ昨年の騒動はともかく、1/31の朝日新聞で『9条科学者の会』の呼びかけ人として参加していたことを知り、非常に身近な人に感じました。

考えてみれば、物理学者は湯川教授やアインシュタインなども反戦、反核を訴えていたことを考えれば正統なことでしたがこと最近の受賞者が、社会的なことに発言してこなかっただけになにか新鮮なものを感じました。

紙面の中で益川教授は
(中略)いろんな理由をつけて自衛隊がイラクへ派遣されたが、海外協力は自衛隊でなくてもできるはず。(中略)本当に9条が危ないという状況になれば軸足を研究から運動の方に移す。

中略)人間はとんでもない過ちを犯すが、最後は理性的で100年単位で見れば進歩してきたと信じている。(中略)能天気だと言われるかもしれないが、戦争だってあと200年くらいでなくせる。

(2009/1/31 朝日新聞 夕刊 〜戦争 200年でなくせる〜)

今年にはいって京品ホテルの封鎖、ガザの問題、派遣切りとなんともいえない、なかなか対応のできないことが身の回りで起こっていて閉塞感を感じていただけに益川教授の言葉は、下がった目線を上向きにさせてくれました。


9条科学者の会HP
http://www.9-jo-kagaku.jp/
ラベル:社会
posted by フォーラム色川 at 18:26| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | コラム スタッフの独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月02日

矛盾というのか何というのか?(うーん、よくわからん)

【スタッフの独り言2/2】


直近の『金曜日』のトークライブで新編集委員の中島岳志さんの話を聞いて、彼が保守の論客だと知ってびっくり。(私は中島氏をBicIssueのコラムで知ったので。。。まあ、勉強不足と言われればそれまでですが。。。)さらに西部邁氏を師事しているということにもびっくり。

1.30中島岳志.jpg

そんな週末を過ごし今朝朝日新聞を開くと、西部氏がクロストークという紙面で苅部氏と対談しておりました。

その記事を読んでまたびっくり。
中島氏曰く『西部さんは新自由所義を批判している』ってトークライブで聞いて驚いていたのですが、今日の記事の中ではその新自由主義(市場原理主義)思想の番頭といえるハイエクを“僕はハイエクの根本思想は認める”といっているではありませんか!

新自由主義が崩壊した昨今、学生時代に読んでいた森嶋道夫氏の『思想としての近代経済学』(岩波新書)を最近読み返しています。その中にこんな文章がありました。




(中略)またミーゼスは徹底的な「自由放任」の信奉者であり、したがって反計画、反社会主義であった。

(中略)ハイエクもほぼミーゼスと行を共にした。要するに多くの点で、ハイエクはミーゼスの後継者、模倣者だったのだが、ハイエクの思想はミルトン・フリードマンに注入されるから、現代アメリカ右派の中にあって、ミーゼスの地位は冠絶していると言える。
                 
(15フォン・ミーゼス(1)自由放任の予定調和)

(中略)セイ法則のもたらした多くの過ちのうちで、最悪のものは、完全競争経済では完全雇用が成立し、「見えざる手」の摂理がこの世に実現されるという楽観論の「立証」をしてしまったということにある。

その結果、ミーゼスのような超自由放任派が現われ、この派こそがマルクス主義に対抗しうる思想としての近代経済学であるかの如き錯覚を、一部の人に与えてしまった。
                 
(終章 若干の結論的覚え書)

※強調はスタッフがやりました

西部氏がマルクス経済学、マルクス主義者、左翼を批判するのにハイエクの思想を持ち出すことはしごく当然なことだと思いますし、非常に正統だと思います。

しかしブッシュ政権の新自由主義批判している人が、その起源であるハイエク(たしかハイエクはブッシュのパパから勲章を贈られているはず)を

“僕はハイエクの根本思想は認める”というスタンスでいるのであれば、その批判自体にちょいと無理があるんじゃないだろうか?と思ってしまいました。

紙面の中で“アメリカは過剰な合理主義の国だから”こういう状況になった、日本は“人間は間違いを起こし得るんだという謙虚さ”があったが構造改革で破壊された、みたいなことを言われていますが

その【過剰な合理主義】と【謙虚さを破壊した構造改革】は、ハイエクが唱えた思想から始まったのではないのかな〜と通勤電車に揺られながらちと考えた月曜の朝でした。
ラベル:経済
posted by フォーラム色川 at 18:40| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | コラム スタッフの独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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